部門概要

がん情報部門は、がん患者さんからのがん情報を把握し、信州大学医学部附属病院のがん診療の現状とその治療成績を登録する院内がん登録と、県行政から委託を受けている全国がん登録を扱う部門です。将来的ながん対策に有効活用を目的として、これらの疫学情報を基に分析・解析を行っています。

院内がん登録

院内がん登録は、信州大学医学部附属病院でがんの診断や治療を受けた全患者さんについて、診断名、病期、治療、予後に関する情報を登録する仕組みであり、がん診療連携拠点病院の指定要件にもなっています。登録した情報は、国が行っている「がん診療連携拠点病院院内がん登録全国集計」および「全国がん登録」に提出しています。 院内がん登録の情報は、自施設のがん診療の特徴が把握できるだけでなく、患者さんおよび一般市民に対する自施設のがん診療の現状を提供する有用な疫学情報となります。 また、信州大学医学部附属病院は都道府県がん診療拠点病院として、県内の地域がん診療連携拠点病院の院内がん登録の情報を収取して、解析分析し、長野県民に対するがん疫学情報の提供を行う準備もしています。

 

■ 院内がん登録情報の利用・提供について

 院内がん登録で収集された情報は、下記の目的に利用・提供いたします。
 〇院内がん登録全国集計への情報提供
 〇全国がん登録への情報提供
 〇自施設のがん診療実態の把握
 〇がん患者さんの予後調査・生存率の集計および分析
  ※院内で予後情報の把握ができない場合は、国立がん研究センターによる
   予後調査支援事業等により各市区町村へ住民票照会を行います。
 〇患者さんへの情報公開の基礎資料
 〇診療活動の支援、研究、教育のための資料提供
 〇国立がん研究センターのQI(Quality Indicator:診療評価指標)研究への資料提供
 〇臨床疫学研究の支援

 上記の利用目的に同意しがたいものがある場合は、当院 医療支援課 診療情報管理室 まで遠慮なくお申し出ください。
 その場合でも、診療に不利益が生じることはございません。
 但し、申し出がないものにつきましては同意いただけたものとして取り扱わせていただきます。
 これらのお申し出は、後からいつでも撤回、変更等をすることが可能です。

■ 院内がん登録における個人情報の取り扱いについて

 院内がん登録により収集された情報は、「がん登録等の推進に関する法律」、「個人情報保護法」、当院の「個人情報保護方針に
 ついて」を遵守し、適切に保護・管理しています。
 当院の院内がん登録への取り組みについて、ご理解とご協力をお願いいたします。

 【 院内がん登録二次利用についての患者説明書 】


 お問い合わせ先  信州大学医学部附属病院 医療支援課 診療情報管理室  電話:0263-37-3214

全国がん登録

全国がん登録は、長野県在住でがんと診断された患者さんの情報を各医療機関から提供を受けて登録し、死亡診断書から得られる死亡情報と照らし合わせ、長野県という地域におけるがんの罹患率と生存期間を把握することを目的に行われているものです。 当院は長野県から業務委託を受け、2010年1月から開始しています。現在までの非がん拠点病院からの登録症例も順調に蓄積されています。長野県のがんの罹患率を評価できる唯一の情報源であり、今後の登録数の蓄積により、より精度の高い情報提供が可能となることが期待されます。

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