センター概要
- ホーム
- センター概要
センター長あいさつ
2000年にWHO(世界保健機関)が「健康寿命」を提唱して以来、寿命を延ばすだけでなく、いかに健康に生活できる期間を延ばすかに関心が高まっています。長野県でもしあわせ信州創造プラン3.0において健康寿命全国1位(2026年)を主要目標の一つとして掲げています。脳血管疾患や心疾患といった循環器疾患は健康寿命に大きく影響する要介護の主な原因です。このような背景から、2019年12月に脳卒中・循環器病対策基本法(「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」)が成立しました。それに基づき、長野県でも2022年に循環器病対策推進計画を発表しました。
循環器病では、早期発見と迅速な診療・治療を行うことが重要です。また長期にわたり経過することから、急性期の治療に加え、慢性期においても症状の変化に応じた医療・介護・福祉など多岐にわたる支援が必要となります。こうした取り組みを推進するための拠点となるべく、2022年より厚生労働省のモデル事業として「脳卒中・心臓病等総合支援センター」の公募が開始され、2023年に信州大学医学部附属病院にも長野県初の「脳卒中・心臓病等総合支援センター」が開設され、私が初代センター長を拝命いたしました。
当センターは、循環器病に関して多くの県民の方と情報を共有し、適切な医療を含めた支援を受けていただくことで、長野県の健康寿命延伸に貢献することを目的としております。そのために、「脳卒中・心臓病等相談窓口」を設置いたしました。患者さんやご家族の様々な疑問や不安に対して、医療にかかわる多職種が対応し相談支援を行います。気になることがありましたらどうぞ遠慮なくご相談ください。
副センター長あいさつ
副センター長を拝命しました堀内哲吉(ほりうちてつよし)です。センター長の桑原先生は心臓(循環器)がご専門で、私は脳卒中(脳血管障害)を専門としております。長野県の健康に関する大きな問題として、平均寿命は他県に比べて長いのに、健康寿命(身の回りのことが1人でできる寿命)が短いことが挙げられます。最新の2019年長野県健康寿命データは、男性で72.55歳(全国平均72.68歳)、女性は74.99歳(全国平均75.38歳)と全国平均以下となっています。この統計は3年毎に行われておりますが、男女ともに2013年までは全国平均以上でしたが、2016年に並ばれて2019年には追い越されてしまいました。
脳卒中は発病すると、物忘れ・言語障害・手足の麻痺などが残る(後遺する)ことが多く、健康寿命を短くしてしまう怖い病気の1つです。健康寿命延伸のためには、予防の啓発・急性期から慢性期治療の均霑化(どこにいても同様な治療が受けられること)・再発予防・就業や介護者支援など幅広い分野で取り組んでいく必要があります。また、医療従事者側も多職種のチームで一丸となって取り組む必要があります。このセンターは、信州大学附属病院内の多職種で構成されておりますので、様々な問題に対して少しでもお役に立てることができれば幸いです。よりよい相談ができるように努力してまいりますので、お気軽にお尋ねください。