臨床研究支援センターでは第21回公開セミナーを開催いたします。
今回は、本邦の臨床研究をリードされております、岩崎 甫 先生をお迎えしました。臨床研究に関する基礎から最先端の情報までお話いただきます。
事前申込の必要はありませんので、直接会場へお越しください。
たくさんの方のご参加をお待ちしております。
第21回臨床研究支援センター公開セミナー
日時: 平成29年10月2日(月) 午後6時から
場所: 信州大学医学部附属病院 外来棟4階 大会議室
挨拶: 信州大学医学部附属病院 病院長 本田 孝行
基調講演:
座長 信州大学医学部皮膚科学教室 教授 奥山 隆平
「これまでの臨床研究、これからの臨床研究
~アカデミア・シーズをどのように臨床現場に届けるか~ 」
山梨大学 副学長
先端応用医学講座 特任教授
融合研究臨床応用推進センター センター長
AMED 革新的医療技術創出拠点事業 プログラム・オフィサー
岩﨑 甫
講演要旨:
臨床研究は、新規の医薬品や医療機器などの医療技術やクリニカル・エビデンスの創出のためには欠かすことのできないプロセスであり、そこでは信頼性の高い質の良好な臨床試験の実施が求められています。特に介入研究に際しては試験に参加して頂く患者さんやボランテイアーの方々に対して何らかの負担をお願いすることになることから、高い科学性と倫理性を有することが必須の条件であり、その推進のために様々な方策が講じられています。この臨床研究に際しては、臨床試験によって比較して優劣を定めながらその研究の目的に達することが一般的であり、現在では無作為化比較試験がエビデンス創出のための規範となっています。この方法を取り入れた最初の試験は1948年に英国から報告されたストレプトマイシンの臨床試験とされ、1998年にはその50周年を記念する特集がBMJ誌から出ました。このように無作為化比較試験は臨床研究における試験の標準的な手法となっていますが、一方で50年以上経っても臨床エビデンスの構築の方法として、研究と実臨床を繋ぐ優れた手法が出てこなかった、とも言えます。最近では、遺伝子治療や再生医療など様々な手段による新規な医療技術の開発が進められており、その担い手としてアカデミアが重要な位置を占めるようになってきました。このような新規性の高い医療技術の臨床的な効果を評価する方法には、より時代に即した説得性が高く、尚且つ効率的である方法が求められています。本講演では、臨床研究のこれまでを振り返りながら、アカデミア・シーズの実用化を推進する新しい時代の臨床研究のあり方を皆さんと考えてみたいと思っています。
お問い合わせ先:
信州大学医学部附属病院 臨床研究支援センター Tel:0263-37-3389
※ ポスターはこちらからもご覧になれます。(PDF/778KB)