信州大学医学部附属病院耳鼻咽喉科頭頸部外科では、
2025年4月21日に経口的ロボット支援手術1例目を実施し、無事に終了しました。
da Vinciサージカルシステムを用いた咽喉頭悪性腫瘍に対する手術は、2022年に保険診療の適応となりました。従来の内視鏡手術に比較して、3D視野にてロボットアームを使用して手術を実施することにより、腫瘍の視認性や切除の操作性が向上し、腫瘍の完全摘出の達成や追加治療が不要となる症例が増加するなどの効果が報告されています。
本手術の施行においては、日本頭頸部外科学会の頭頸部ロボット支援手術運営委員会が定める「耳鼻咽喉科・頭頸部外科におけるロボット支援手術に関わる指針」を遵守し、執刀医・助手共に規定のトレーンングを受けることが求められています。国外では積極的に実施されている本手術ですが、国内では2024年3月時点で、学会から実施の認定を受けている施設は54施設と限られているのが現状です(長野県内では本手術実施可能施設は当院のみです)。
今後も適応となる患者さんに、本医療を提供していければと考えております。